【小川公代】『ゆっくり歩く』から考える、ケアの倫理と脆弱性と抵抗について

#文学、#フェミニズム、#ケア、 英米文学研究者の小川公代さん(上智大学教授)の新刊『ゆっくり歩く』(医学書院)や『ケアする惑星』(講談社)をもとに、ケアの倫理や脆弱性、抵抗について伺いました。 パーキンソン病のお母様の介護の記録が書かれている『ゆっくり歩く』は、介護記録であると同時に、かつて小川さんが両親から受けてきたケアの記録でもあります。 「誰もが誰かのケアなしには生きられない」という相互依存の思想を軸に、ボルヘスの短編を病床のお母様に語り聞かせる時間、エスカレーターの事故から何年も抜け出せないループ、オープンダイアローグの試みなど、具体的なエピソードが次々と語られています。 同書では小川さんが触れてきた文学の話も多く紹介されており、そうした話をもとに、ヴァージニア・ウルフの脆弱性と「脱走兵」の思想、アンネ・フランクの日記に隠されていた抵抗の声(とその削除とその後の復活)、ジョージ・オーウェルが晩年に見せたケア精神、そして『1984』をケアの観点から読み解く試みや、キャロル・ギリガンの『ケアの倫理』が単なる脆弱性論ではなく抵抗の思想であるという核心も丁寧に語ってくださいました。 後半は使用価値と交換価値の話へ。「ケーキやつくったものをコミュニティに配ることが資本主義への抵抗」というお話は、同書を読んでケーキづくりに夢中になっていた私は大きな刺激を受けました。 ご両親から受け継いだ、使用価値や交換価値の枠の外で生きる価値観は、20代の頃に7年間無職でマラソンと研究だけをしていたというエピソードや、ケンブリッジで家政婦をしながら博士論文を書いた日々、そしてお母さんが59歳から家庭裁判所の調停員として10年間働き続けた話などにつながり、お金に換算できない価値の豊かさが胸に響く対話でした。 書籍と併せて、ぜひお楽しみください! ◆小川公代さん著『ゆっくり歩く』(医学書院) https://amzn.asia/d/09JtDltU ◆小川公代さん著『ケアする惑星』(講談社) https://amzn.asia/d/0hlVer39 ◆小川公代さん著『翔ぶ女たち』(講談社) https://amzn.asia/d/05Is6WFH

【横道誠】発達障害者の生と性 「生きづらさ」は誰にでもあるとはいえ…  『ひとつにならない』から学ぶ発達障害と当事者研究
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【前編】【本棚会議オンライン】第三回 ~ケアの倫理をいま考える~
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100 Jahre Ingeborg Bachmann: Die Kraft der Sprache | Doku HD | ARTE
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人間は本来「孔(あな)だらけ」 小川公代さん「ケアの倫理とエンパワメント」と「ケアの物語」に学ぶ
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