車から使うのはNG?爆竹と熊おどし
*本映像の狙い* この映像は熊除けに使う際の爆竹の基本的な使用方法と使用場所を初心者向けに分かりやすく解説したものです。 爆竹は手で持って点火せず、地面に置くか金属缶等に入れて使用しましょう。 車から投げて使うのは火傷の危険があります。 また、地面や草本が濡れていた場合は投げ入れられた爆竹の導火線の火が消えたり、長く持ち歩いていた物だと落ちた衝撃でばらけて不発になる物が出てしまいます。 爆竹を推奨する理由の1つとして「熊に学習してもらう」があります。 爆竹には光と連続した破裂音により熊類への撃退効果が認められていますが、特殊な状況を除いて積極的に撃退のために使うものではありません。 あくまでも大きな音で人間の位置を知ってもらうため、また火薬の異臭、匂いでも警戒してもらうための鳴り物の1つ(鈴や笛と同様)となります。 熊がもっとも恐れるモノ、それは他の熊です。そして熊は人間を「立ち上がった他の熊に似た生物」として認識しているため、人間を非常に怖い存在として見ています。 熊は爆竹や鈴が怖いのではありません。人間が怖いんです。 なので、「爆竹や鈴の音を人間とセットで覚えてもらう」ことで、無用な争いを避ける性質にある熊を遠ざけることが可能になります。 熊に対して最大の忌避効果を発揮するのは人間です。 こう言うと「車の中から見ていたが、熊はまったく逃げない。人間を脅威として見ていないのではないか」と言う方もいるでしょう。 熊は生き物をシルエットで認識しているため、車の中にいる人間を恐れることはありません。車というシルエットの中に入り込んでいるため、熊には人間を生き物として認識できていません。 そのため、車の中からのスマホ等での撮影が容易に出来るわけです。では車から降りたらどうなるかというと、やはり逃げます。他の熊が現れたように見えるからです(もちろんこれも知床の人間(単体)にも慣れた特別な個体を除きます)。 シルエットうんぬんの話は「夏の終わりのキノコたちこれだけ覚えておこうpart4【里山山菜記】+キノコ狩りの方へのヒグマ注意喚起」で実際にヒグマ親子に遭った際にすずしんが実践しており(木化けの一種)、その説明もしていますのでそちらをご覧ください。 「夏の終わりのキノコたちこれだけ覚えておこうpart4【里山山菜記】+キノコ狩りの方へのヒグマ注意喚起」 • 夏の終わりのキノコたちこれだけ覚えておこうpart4【里山山菜記】+キノコ狩りの方へ... 「熊に学習してもらう」は熊を研究している方々、知床財団の方々のように身近にヒグマのいる中で得られた最適解となっています。北海道の釣りや登山のガイドの方々も同じく「熊に学習してもらう」を実践されています。 本映像の最大の狙いは、忘れられつつある爆竹の効果的な使用方法を多くの方に実践していただき、熊に「爆竹や鈴の音を人間とセットで覚えてもらう」ことです。 何十年も遭ったことないから大丈夫、は今はもう通用しません。 ヒグマにより亡くなられた方の多くが一般的な熊対策をしていませんでした。鳴り物の携行、笛の使用、爆竹の使用、熊スプレーの使用があれば助かったであろう事例がほとんどです。 一般的な熊対策、そこに今回の爆竹を足してください。使いどころさえ間違えなければ効果があります。 *様々な考え方に対して* 熊が藪に隠れていて気づかずに近くで爆竹を鳴らしてしまい、パニックになった熊が飛び出して逃げて行ったという事例がありましたが、それは数件です。 またその直後に襲われたわけではありません。結果的に爆竹の連続した破裂音と光で"撃退としての使用"になったということになります。 実際、北海道でヒグマの撃退方法の1つとして獣害防止に従事する方が爆竹やおどし玉(大きな炸裂玉)をヒグマに向かって使用され、効果は実証されています。 本映像を観ている視聴者の中には熊鈴や爆竹は使わないよ、という方もいらっしゃるでしょうが、それは山に慣れてきた、熊の動向が分かっている場合であって、多くの方に推奨するべきことではありません。 そのため、コメント欄にそのような文言が書かれた場合にはこちらの方で精査させていただきます(初心者の方の命にかかわるためです)。そのほか、論点がずれている場合は削除します。 *爆竹および熊おどしの携行方法* ・基本的に撃退のためにとっさに使うものではありませんが、取り出しはしやすいようにしておく必要があります。プラケースなどのポケットの中で雨程度は防げる箱にライターとともに入れておくとよいでしょう。予備の爆竹は防水袋に入れておきます。 ・熊おどしはヒモを通して首に下げたり、取り出しやすい胸ポケットなどに入れておくとよいでしょう。 【状況に応じた具体的な使用方法と注意点】 1.釣りの場合の爆竹使用 ・大前提として熊鈴は高音と低音もしくは中音の2種類以上を携行し、笛も持つ。 ・釣り場、現地到着後、藪に囲まれていない、空が開けているところで使用する。それ以外の場所では音の伝達が半減するのでそれまでは笛を使用する。 笛を使用しても藪に隠れて動かない熊は何をしても動じない傾向にあるが、爆竹だとパニックになって飛び出すことがあるので熊が隠れられるような濃い藪の近くで爆竹を使うことは推奨しない。 また、その熊がいる藪に向かって極端に近づいて行かない限りは襲ってくることはないので、前提として藪漕ぎを避けて入渓することが望ましい。 ・熊の真新しい痕跡、糞や足跡があった場合でかつ熊の姿が見えない時、潜んでいそうな藪が近くにない時には積極的に爆竹を使用する。また、この場合は釣りを中断して釣り場から離れる、その際には熊スプレーをホルダーから抜いて手で持っておくとよい。 ・熊が見えたから爆竹を鳴らす(または鈴を鳴らす)は間違い。親子熊の場合、親はそれを威圧行為と取る可能性があるので鈴であってもやらないこと(ヒグマをよく知る北海道の釣りガイドの方々は絶対にやらない行為)。 近くに車があれば背中を向けずに車に避難するか、車が近くになければ木の裏に隠れながらなるべく熊に対して直線的に距離を取っていく(シルエットをごまかしながら距離を取ることが有効)。 2.釣りの場合の熊おどし使用 ・大前提として熊鈴は高音と低音もしくは中音の2種類以上を携行する。 ・釣り場、現地到着後に通常の爆竹を鳴らした後、熊おどしを10~30分毎に進行方向に向けて使用する。見通しの悪い林に差しかかった際にも使うとよいが、前提としてなるべく見通しの悪い林の中には入らないようにすること。 3.山菜採りの場合の爆竹および熊おどし使用 ・大前提として熊鈴は高音と低音もしくは中音の2種類以上を携行し、笛も持つ。 ・現地到着後、藪に囲まれていない、空が開けているところで使用する。それ以外の場所では音の伝達が半減するのでそれまでは笛を使用する。 ・山菜採りの場合は河川ではなく、見通しが悪い山中や林道沿いを進むことも多いので数分に一度は笛を鳴らし、熊おどしがあれば10~30分の頻度で使用してこちらの存在を伝える。 ・山菜の多い谷間に入る前や尾根沿いを登る前には爆竹ではなく、熊のパニックを誘発する恐れが少ない笛を使用する。 ・ブラインドカーブ(曲がって先の見えない林道など)では鈴の音が林道脇の斜面に反射されて回り込んで届かないことがあるため、笛を使うか熊おどしを使う。 ・熊の真新しい痕跡、糞や足跡があった場合でかつ熊の姿が見えない時、潜んでいそうな藪が近くにない時には積極的に爆竹を使用する。また、この場合は山菜採りを中断して車に戻るのがよい。その際には熊スプレーをホルダーから抜いて手で持っておくとよい。 ・熊が見えたから爆竹を鳴らす(または鈴を鳴らす)は間違い。親子熊の場合、親はそれを威圧行為と取る可能性があるので鈴であってもやらないこと。 近くに車があれば背中を向けずに車に避難するか、車が近くになければ木の裏に隠れながらなるべく熊に対して直線的に距離を取っていく(シルエットをごまかしながら距離を取ることが有効)。 4.登山の場合の爆竹使用 ・この先のヒグマコラムでもお話ししますが、登山道上においての爆竹の使用は推奨しません。長く登山者が登山道で実践してきた鈴と笛などの鳴り物、手を叩く、声を出す、集団行動などのおかげで基本的に登山道上での熊類による事故が少ないためです。 そのため、登山道に出てくることのある熊類はきちんと学習した冷静な熊が多いと考えられます。そのような熊に対して爆竹の刺激は逆効果になる恐れがあり、パニックになって登山道上を走り回り、他の登山客を襲う可能性があります。 2009年9月19日に乗鞍岳で起きた乗鞍岳クマ襲撃事件では何らかの理由で興奮状態になってしまったツキノワグマが登山客や観光客を次々と襲い、計10人の負傷者(重傷3人、軽傷7人)を出しました。 この事件で駆除された加害熊を調べたところ、特別病気等はなく、異常が認められませんでした。事件直前、大黒岳頂上付近から駆け下りてくる姿が目撃されており、その時点で興奮状態であったことから、大黒岳頂上付近で登山客に何かの拍子に驚かされたことが指摘されています。 そのため刺激の強い爆竹を登山道上で使うことは推奨されていません(釣りや山菜採りと違い、他に多くの登山客がいるため)。 ・登山道上で唯一使う場面があるとするならば、それは誰かが襲われている際に撃退するための使用です。特殊な状況ですから滅多にないと思いますが、自分は2021年秋トムラウシ山のヒサゴ沼で親子熊を見ていた際に仮にヒサゴ沼避難小屋に向かって来て、誰かが襲われるような事態になったら爆竹と熊スプレーの使用を考えていました。 この話を聞くと熊スプレーがあるため、爆竹は必要ないと考える人もいると思いますが、人が襲われている場合には熊スプレーが人にも当たる恐れがあるため、一時的に人から離すために爆竹を使用することになります。 あくまでも想定の話ですが、爆竹には一時的にでも撃退効果があるため、覚えておいてもらえるとこの先人命救助等で役立つ時が来るかもしれません。 ・登山で爆竹と同等の効果が得られるものとして発炎筒(発煙筒の方ではなく)があります。車に常備している赤いあれです。使用期限が切れたものを携行するとよいでしょう(使用期限が切れていても使えます。点火しにくいですが)。 発炎筒はマッチの要領で点火が出来ますので手順を事前に確認しておきましょう。手で持ち、熊に向かって振りかざすようにすると爆竹同様に強い光と匂いで忌避効果があり、一時的にでも撃退効果が認められています(爆竹と違いパニックになりにくい利点があるので登山で推奨されます)。 手で持てるのは最初の数分ですので熊を忌避できたら持ったまま、素早くその場から離れましょう。消す場合は大量の水、または土のある地面に強く突き刺すか擦りつけて火種をつぶしましょう。 ↓有効な熊除け道具紹介(前回、前々回の動画)↓ 熊鈴どれがいい?16個の熊鈴を鳴らしてみた • 熊鈴どれがいい?16個の熊鈴を鳴らしてみた 熊スプレーの実際を知ろう~10,000円以下の熊スプレー5種類の紹介と試射~ • 熊スプレーの実際を知ろう~10,000円以下の熊スプレー5種類の紹介と試射~ ※本映像のコメント欄は承認制にさせていただきます。承認するまで表示に遅延があることをご了承ください。 #熊 #熊除け #爆竹

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