増える不登校 子どもたちの居場所フリースクールに密着(静岡市)
県内では、不登校の小中学生が増加傾向にあり、子どもたちの居場所をどうつくっていくのか、一つの課題となっています。特集は坪内キャスターが取材した不登校についてです。 静岡市でフリースクールを運営し、不登校の子どもたちに寄り添う女性に密着しました。 <料理中の会話>「煮るからもっと大きく切っていいよ」 平日の昼前、料理をしているのは中学生の女の子です。 <料理中の会話>「(普段も料理する?)全然しない」「でも、すごく料理慣れしている感じがする、炒めるときも」 ここは2020年、静岡市にオープンした不登校の子たちが通うフリースクールです。学校に行かない平日に料理や勉強などをして過ごしています。この日は、親子丼を作りました。 <きみのスペース まんま代表 黒川彩子さん>「いただきます!」 フリースクールを運営する黒川彩子さんです。 <黒川彩子さん>「みんなでご飯食べるって経験として一体感も違うし、美味しいよね、みんなで食べた方が」 家で1人で過ごすことが多い不登校の子たちには学校や家庭以外の「居場所」が必要だと考えます。 <中学2年の女の子>「すごい楽しい。しゃべりながら食べるから」 今は中学生の男女3人が週2回通っています。黒川さんが不登校の中高校生向けの「居場所づくり」を決心したのは、引きこもりの支援に携わった経験からです。 <黒川彩子さん>「中学生や小さい頃から生きづらさを感じていたという人が一定数いて、もっと早い段階で相談できる場所や自分を受け入れてもらえる場所があったら、(引きこもりが)長期化しないで、もっと別の未来につながっていたのかなと感じていた」 県教育委員会によりますと、県内の公立の小中学生の不登校の数は年々、増え続けていて、2019年度は約6300人で過去最多となりました。学校にいけない理由は不安や環境の変化などさまざまです。ここに通う中学生の女の子は「自分のことを完璧主義だ」と感じています。 <女の子>「ちゃんとやらないと落ち着かない。きちんとしなきゃって自覚はあまりなくて、そうなるのが当たり前というか」 小さな「生きづらさ」が日に日に、積もっていったのかもしれません。 <女の子>「理由は分からないが、昨日の夜は行けそうだなって思うけど、朝起きるとなんかやっぱりいけないなって気持ちになっちゃう」 黒川さんは、そうした子どもたちをほどよい距離感で見守っています。 <黒川彩子さん>「こっちが一生懸命だと向こうもそれに返さなきゃと思って、こっちの一生懸命さの上をいってしまう」 この日は子どもたちと一緒に近くの公園に出掛けました。家にいる時間が多い不登校の子どもたちに外で思いっきり身体を動かしてもらうためです。 <黒川彩子さん>「本当は外に行って身体を動かすと気持ちいいって分かるんだと思うけど。やらずじまいで、ずっと家にいた方が安心だから」 こうした居場所があることは子どもたちの親にとって大きな支えになっています。女の子の母親はここに通うようになって娘の変化を感じています。 <女の子の母親>「本人が明るくなったのと、表情が変わって、家にいるときも生活リズムが全然、昼夜逆転になってしまっていたので、本当にいい刺激になっている」 娘が不登校になった時、簡単には受けいれることができなかったと振り返ります。 <女の子の母親>「心配でしかない。連れ出そうとしても、行きたくない、家がいいって感じだった。人とも関わりたくないし、親戚の集まりも嫌だし」 悩み苦しむ中でやっと巡り合ったのがこの居場所でした。 <女の子の母親>「同じような状況の子にも知ってもらって、そういう子に助け、居場所ですよね。こういう場所があるってだけでほっとするので」 <黒川さんと母親>「これ作ったんですよ!」「すごーい!教えてほしいな」 ここに通う女の子も少しずつ前を向いています。 <女の子>「自分が不登校だから、そういうカウンセリングとか医療の研究職には興味がある」 黒川さんはまだ、こうした居場所に来られない子の家にも訪問し話を聞き続けています。 <黒川彩子さん>「ここですべてを完結することはできない。まずは、ありのままでも受け入れてもらえる感覚を感じてほしい。ここだったら大丈夫って場所が必ずどこかにある」 「あなたはそのまんまで大丈夫」黒川さんの思いは届き始めています。 #オレンジ6 3月4日放送

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