「夫が私を眠らせ、写真を撮っていた?」優しかった夫を信じきれず、私は密かに録音機を仕込んだ。夫の裏切りと料亭に隠された汚い不正…最愛の人を疑い始めた、苦しく切ない半年間の全貌。
仙台の小さな設計事務所で働く桐生真澄は、夫・智也の実家である老舗料亭「松ヶ枝」で食事をするたび、決まって異常な眠りに引きずり込まれていました。目を覚ますと、いつもブラウスのボタンは掛け違えられ、口紅は拭き取られている。夫は「低血糖だよ」と笑うばかり。けれど、自分のスマホにこっそり仕込んだ録音の七秒目に流れてきた声を聞いた瞬間、彼女の運命は、大きく動き出します。 意識を失った自分を撮影する、見知らぬ男の手。その薬指にはまった、黒い石の指輪。それは、地元の名士である義父のものでした。家族ぐるみで仕組まれた、おぞましい犯罪。真澄は、たった一人で、証拠を集める決意をします。録音ペン、隠しカメラ、そして信頼できる弁護士との出会い。何食わぬ顔で「妻」を演じ続けながら、彼女は静かに、反撃の準備を進めていきます。 これは、絶望の底から立ち上がり、自らの手で真実を勝ち取った、一人の女性の物語です。沈黙が、いかに人を堕落させ、勇気が、いかに人を救うのか。最後まで、ぜひご覧ください。
