コーヒーカップの底に残った影

窓際の席 冷めたコーヒー 湯気の向こうに あなたを探す 向かいに置いた 空の椅子が 言葉もなくて 胸を刺した スプーンの音が やけに響いて 笑い声さえ 思い出になる 「また来ようね」って言葉だけが カップの縁で 揺れていた コーヒーカップの底に残った影 飲み干したはずの 想いが沈んでる かき混ぜても 消えないまま 苦さだけが 胸に広がる あなたがいない午後を どうやって 飲み込めばいいの 砂糖の袋 開ける手つきが あなたと少し 似ている気がした くだらない癖 覚えてる自分が まだ 前を向けていない証拠 時計の針が 進むたびに 置き去りの時間が疼き出す 「大丈夫」って 独り言さえ 誰にも届かず 溶けていく コーヒーカップの底に残った影 忘れたいはずの 温度が残ってる もう会えないと 知っているのに 名前を呼ぶ癖 やめられない ひとり分の午後が こんなにも 長いなんて コーヒーカップの底に残った影 洗い流せない 想い出みたいに 静かに沈んで 揺れ続ける さよならよりも 苦くて 最後の一口を 今日も 飲み干せずにいる 空になったはずのカップに あなたがまだ 映っていた。 #音楽 #music #MV