高田みづえ 夢一夜

このライブが行われた1982年は、高田みづえさんが実力派シンガーとして脂がのってきた時期であり、この「夢一夜」の歌唱はもう「絶品」と言えるのではないかと自分は思っています。南こうせつ氏の原曲は70年代フォークソングであり、何と言うか「優しい」感じの楽曲だと思うのですが、この高田みづえ版は、「抑え切れない情念」とか「切ない感情の迸り」が感じられて、一種の「歌謡ロック」なのではないかとの印象があります。作詞者の阿木燿子さんはみづえちゃんの師匠宇崎竜童氏のパートナーで、コンビで一連の山口百恵作品を手掛けています。この高田みづえ版「夢一夜」は宇崎竜童作品ではないのですが、「阿木燿子×宇崎竜童」コンビ作を彷彿とさせるところが自分には感じられます。山口百恵の後継者としての高田みづえの「真骨頂」とも言える歌唱だと思いますね。この曲もカバーアルバム『あの日に帰りたい』に収録されてもおかしくない、というより是非とも収録されるべき作品だったと思っています。 5年近く前にアップした動画と同様に、今回もこの歌を象徴する「一夜限りに咲く花」=「月下美人」の写真を使用しています。「月下美人」の花言葉は「危険な快楽」というそうですが、この歌の彼女が彼氏と会うことには、憧憬やときめき以上に、苦しさや切なさを感じているようです。おそらく正々堂々とは会えない危険な道ならぬ恋なのでしょうね。「一夜限り」と自分に言い聞かせながら、着ていく服を選んだり化粧をしたりしている彼女の姿に涙が誘われます。高田みづえが歌い上げる愛の世界には、本当にいろいろなパターンがあって飽きることがありませんね( ;∀;) #高田みづえ