手紙

もしもいつか ここから私が いなくなってしまう日が来ても どうか忘れないで あなたを愛した人が ここにいたことを 風に揺れてた 桜の並木道 並んで見上げた夕空 選べる未来も 選べる誰かも きっとあったはずなのに 私はあなたの隣を選んだ 本当に幸せだったんだよ うまく愛せたとは言えないけど あなたの手だけ離さなかったよ 傷つけた夜も 笑い合えた朝も 全部 あなたと生きた証 窓を染める茜色 季節は何度も巡ったね ふたりの時間だけは 今も風に吹かれている さよならの向こうで あなたが幸せなら それが私にできる 最後の愛だから 思い出すならどうか 笑っててほしい ぬくもりだけを抱いて 歩いて行ってほしい 言葉にならない想いばかり 抱えたまま時間は過ぎて 沈黙の中ででも私は あなたを想っていたよ 窓越しに手を振った 何気ないあの帰り道 何気ない景色だけど なぜか忘れられないよ 新月の浮かぶ夜も 朝焼けが頬を染める朝も 気づけばいつも ふたりでいたね あなたがちょっとだけ さみしくなる日が来たら あなたを大切にする誰かが あなたのそばにいてくれますように 春風みたいに そっと寄り添う人に かつて私がそうでありたかったように さよならの向こうで あなたが笑えるなら 私も私の道を 歩いていける ふたりは完璧じゃなくて 不器用だったけれど 確かに愛はそこにあったよ いつか遠い空で 思い出すことがあれば どうか、あなたが笑顔でいれる ことを思い出してね 言葉じゃなくていい あの日々の景色だけ それだけ…忘れないで