モノクロームワールド/堕天使ジル・ド・レェ

1983年3月、その活動に終止符を打ったRビニールバンドがほぼ同じメンバーで活動を開始したのが同年夏。 ボーカルの田澤氏いわくRビニールバンドの末期はすでにビートが嫌でバウハウスの日本公演を観てタテノリからサイケデリックな音に魅かれていったと当時発行していた「PAGE491」というペーパー紙でその心境を語っている。 記憶 廃退 死 エロス…  そんな4つのテーマを引っさげながら彼らはモノクロームの衣装に身を包み、中世フランス救国の英雄から快楽の殺人鬼へと変貌していった軍人ジルドレェをテーマにした楽曲「堕天使ジル・ド・レェ」でアマチュアバンドの登竜門「ポプコン」に出場、その異様とも思える風貌は明らかに他のバンドとは類似しない圧倒的な世界観と視感でこの場では完全に浮いていた様に思えたが、次々に予選会を勝ち抜きなんと狭き門である第27回ポピュラーソングコンテスト全国大会の最終ステージまで上り詰める。 時は1984年5月13日 静寂の中… 中野サンプラザで開催されたモノクロームワールドのステージは静かに始まり、バウハウスを彷彿とさせる不協和音的なギターの音色に相反する機械的なリズムが不思議とリンクし、天から地へと堕ちていった堕天使ジル・ド・レェがあたかも憑依したかのようなボーカル田澤氏の狂気に満ちた首刈りのパフォーマンスで観客や審査員たちの度肝を抜き圧倒!! モノクロームワールドは瞬く間に観ている者すべてを異形の世界に引き込んだのである。