米建国250周年イベント開催 トランプ大統領主導に私物化の指摘も “分断”の舞台に【羽鳥慎一モーニングショー】(2026年7月3日)
7月4日に建国250周年を迎えるアメリカ。節目を祝う行事が各地で行われていますが、トランプ政権が新たに立ち上げた団体が大統領好みのイベントを開催し、アメリカの分断を象徴する事態となっているという指摘もあります。 ■熱波のなか開催 この週末、厳しい熱波に見舞われ、体感温度は46℃に達すると予想されているワシントン。 独立記念日の式典会場の周辺では厳重な警備体制が敷かれ、ものものしい雰囲気です。 その式典会場ですでに始まっているのが、アメリカの建国250周年を祝うトランプ大統領の肝煎り(きもいり)のイベント、「ザ・グレート・アメリカン・ステート・フェア」。 トランプ大統領 「今から10日後、我が国は人類の歴史において、最も記念すべき瞬間を迎えることになる。栄光ある自由の国アメリカの建国250周年を祝うのです」 連邦議会議事堂からワシントン記念塔までのナショナル・モールと呼ばれる地区で開催され、開催前日に行われた式典では、B-2爆撃機とF-35戦闘機が爆音を響かせ首都上空を飛びました。 トランプ大統領がステージ上に姿を現し、会場から歓声が沸き起こっています。 「今夜、このイベントを皮切りに、建国250周年記念行事を正式に開始することを宣言します。この上なく素晴らしい祝典になるでしょう」 トランプ大統領が自らイベントの開幕を宣言しました。 「今夜ここで、いかなる国にも前例がないような、誰もが忘れられないほど素晴らしい建国記念の祝典が始まります。最高のひとときを過ごしましょう!このイベントでは、愛国心を盛り上げる音楽、最先端技術の実演などが用意されている。いずれも、大がかりで素晴らしいものだ。このほかに、昔ながらのロデオ大会も行われる。私はロデオが大好きですが、どうやったらあんなことができるのかさっぱり分からない!」 ■“万国博覧会級” イベントは、全米各州の特色を生かしたパビリオンのほか、ステージでの催し物やさまざまなアトラクションを通じて、アメリカの文化や発展の歴史を紹介するというもの。主催者側は“万国博覧会級”としています。 会場で人気のあるアトラクションが、高さ約34メートルの観覧車。 来場者 「とにかくすごく高くて、いろんなものが見えるんだ。下にいると、それほど多くのものは見えないよね。でも上に行けば、たくさん見えるんだ。とにかく最高だよ」 そして、人だかりができているのは、トランプ大統領が好きだというロデオのイベント。 西部開拓史を彷彿(ほうふつ)させるカウボーイたちのロデオを間近で楽しめるほか、投げ縄を体験することもできます。 ひときわ注目を集めているのは、フロリダ州のパビリオンです。行列の先にあるブースには、天井からオレンジの香りが漂ってきていて、フロリダ州の特産品をアピールする場所になっています。 パビリオンを訪れた人にはワニやマナティーのぬいぐるみがプレゼントされるということで、皆さん喜んで受け取っています。皆さんこのかわいらしい動物のぬいぐるみが目当てだったんでしょうか。 にぎわいを見せつつも、会場全体は大混雑もなく、のんびりと楽しめそうな雰囲気。 しかし、中にはこんな意見もありました。 来場者 「個人的にはかなり退屈だな。場所は広いのに、見るべきものが何もない。びっくりするような面白いものは一つもなかった。でも何かしらイベントがあれば人は集まるものだからね」 ■“私物化”指摘 批判的な意見はイベント開催前から上がっていました。 代表的なのは、トランプ大統領が国の行事を“私物化している”という指摘です。 そもそも建国250周年記念行事は10年前から超党派の委員会で準備が進められていました。 その内容はアメリカの歴史や文化を紹介し、団結を呼びかけるといったものでした。 しかし去年、トランプ政権が新たに別の組織として「フリーダム250」を創設。巨額の資金が投じられたといいます。 トランプ大統領 「7月4日、ここナショナル・モールで史上最大のショーを開催する。ワシントン史上、いやアメリカ史上最大の、これまでの10倍の規模となる史上最大規模の壮大な花火ショーだ」 トランプ大統領は、独立記念日の7月4日に85万発以上の花火を打ち上げると発表しました。 これはギネス世界記録となっている2016年にフィリピンの花火大会で打ち上げられた81万発を上回る数で、ワシントン全域に壮大な光景が広がるとしています。 他にも250周年を祝う事業の一環として、自身の誕生日の6月14日にはホワイトハウスの庭に4000人以上を収容する巨大アリーナとリングを設営し、総合格闘技「UFC」のイベントを開催しました。 ■相次ぎ出演辞退 そんななか、先週行われた開幕式のコンサートでは「トランプ氏の政治色が強すぎる」として、出演予定だったアーティストたちが次々とボイコットする事態も起きていました。 すると、トランプ大統領は「誰も聴きたがらない退屈な音楽を演奏する高額な歌手を呼ぶ代わりに、巨大なMAGA集会を開催すべきだ」と反応しました。(トランプ大統領のTruth Socialから(5月31日)) 開会のスピーチでは、トランプ大統領が自身の功績をアピールしていました。 「我々は再び、アメリカ・ファーストを掲げている。そしてついに歴史的な合意に署名した。イランとの戦闘を終わらせ、ホルムズ海峡を完全に開放したんだ。これまでどの大統領も成し遂げられなかったことが実現する。イランが核兵器を持つことは二度とない。すべて終わったんだ」 ■ボイコットの州も 会場内にはトランプ大統領らしさ満載の派手なイベントがある一方、なんとも質素なブースもありました。 不参加を表明した州のブースには展示物がありません。州の名前や風景がプリントされたパネルの前に、椅子とテーブルが置かれているだけです。 会場には全米50州と自治領などを合わせ、全部で56のブースが設置されていますが、ニューヨーク・タイムズによると、オレゴン州をはじめ、ワシントン州、コネティカット州など11の州が予算の制約やスケジュールの都合を理由に公式参加を辞退しています。 ■“トランプ凱旋門”レプリカも そんななか、会場の中心にポツンと建てられていたのは白いモニュメントです。これは、トランプ大統領が建設を計画している凱旋門のレプリカです。先週にはなかった立体的な柱の部分が追加されています。 この凱旋門、イベント初日の先月25日はのっぺりとしていましたが、1週間経ち、かなり立派になりました。レプリカとはいえ、力が入っているようです。 トランプ大統領の計画では新しくつくる凱旋門の高さは建国250周年にちなんで、250フィート、約76メートル。これはパリの凱旋門の50メートルを上回る巨大なもので、建設予算は少なくとも日本円で約160億円とみられています。 しかし、戦没者が眠るアーリントン墓地のすぐ近くに建設を予定しているため、退役軍人の団体などから反対の声が上がっていて、予算の無駄遣いという指摘もあります。 ■肝煎りの人工池 無駄遣いとの声が上がっているのは、これだけではありません。 アメリカの象徴・ワシントン記念塔を水面に映す人気の観光スポット「リフレクティング・プール(反射池)」。 AP通信によると、今年4月、トランプ大統領が友人から「水が汚く見える」と不満を聞かされたことに触発され、建国250周年記念事業の一環として改修工事を急きょ発表しました。 目的は景観の改善でしたが、プールの底を星条旗のように青く塗装するというトランプ流の演出もありました。 広さは東京ドームの3分の2ほどで費用は約24億円。そして、工事が完了すると…。 トランプ大統領 「我々は素晴らしい仕事を成し遂げた。リフレクティング・プールは何の手入れもせずに50年から100年はもつだろう」 しかし、それからわずか2週間で底の青い塗装がはがれ水中に漂う事態になりました。 来園者 「これは巨額の公的資金の無駄遣いだと思います。ほかにもっと有効な使い道があったはずなのに…」 こうした一連の出来事に、250周年記念イベントの会場近くでは「フリーダム250」への抗議集会も行われました。 バージニア州在住 「『フリーダム250』なのか、『トランプ250』なのか区別がつかないね。トランプはどういうわけか、自分が“国そのもの”だと思っているようだ」 ニュージャージー州在住 「今の政権に疑問を抱いています。フリーダム(自由)とは一体何なのでしょうか? 白人至上主義者が街に出て、私たちを攻撃することですか?それはフリーダム(自由)ではありません。人種差別です」 国を一つにするはずのアメリカ建国250周年行事。それが「分断の舞台」になっているようです。 ■暴露本が発売 さらに、トランプ大統領を巡って新たな波紋も。 ニューヨークの書店ではトランプ大統領の暴露本が売れ行き好調だということです。 書店アシスタントマネージャー マリッサ・クラークさん 「当店ではこの本を大量に入荷しています。5カ所に展示していて、どの場所でも売れ行きは非常に好調です」 ニューヨーク・タイムズの記者が第2次トランプ政権の内幕を描き、発売初週に30万部以上を売り上げた暴露本。 男性 「彼女(著者)は長年トランプを取材してきたから、きっと確かな洞察力があるでしょう」 女性 「裏側の事情や秘密にされていたことのすべてを知りたいです。真実が明るみに出ることは非常にいいことです」 一方、トランプ大統領は…。 トランプ大統領のTruth Social(6月28日) 「フェイクニュースであり、大部分がフィクションだ。彼女は三流の作家だ」 (2026年7月3日放送分より) [テレ朝NEWS] https://news.tv-asahi.co.jp

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