C.O.Musser / Etude in C Major, Op.6-10

クレア・オマール・マッサー/練習曲 ハ長調 作品6-10 演奏/ 鈴木孝順(https://zu-music.com/) クレア・オマール・マッサー(1901-1998)はアメリカ合衆国ペンシルバニア州出身。幼少よりシロフォンを始める。 マリンバのヴィルトゥオーゾとして活躍し、作編曲や楽器制作等幅広く手掛けた。マッサーグリップと呼ばれる独自の持ち方から成る演奏技法を提唱。ノースウエスタン大学で10年間教鞭をとり、多数の音楽家を輩出。1998年、同国カリフォルニア州にて没。97歳だった。 マッサーの作品のうち、現在出版されているもので広く知られているものは9つである。『スケルツォ・カプリス』『ポロネーズ・ブリランテ』の他に5つの練習曲と2つの前奏曲がある。全体的に調性を基づいて展開するが、全音音階や半音階を用いて曖昧な調性で進行する場合もあり、演奏者の解釈も試されている。 本作品は、A.フィッシンジャー/マリンバ組曲と並び最初期のマリンバ独奏作品として知られる。ハ長調の基礎的な明るい響きを基調としながらも、(敢えて機能和声の視点から述べれば)ドイツの六や空虚五度などを用いて、印象的な響きの世界を描いているほか、4マレットを用いる、左右交互から成る漸次進行のパッセージと、手の開閉や移動を伴う和声的なパッセージが入り組んでいる点が特徴的である。練習曲としては基礎的な開閉動作の習得が第一の課題であるが、音域の移動に伴う脚部の使用と手の動作との連動性は、忍耐強く反復することで習得される、本質的な課題の一つである。片手の2マレットにおける内外の独立を要求する場面は少なく、それぞれの手に持たれたマレットは同時に着地するパッセージがほとんどであるため、トレモロを用いずとも響きに厚みが与えられている。これは当時主流であった軽量なマレットや、あるいは響きの少ない当時の楽器で演奏した場合は尚のこと効果が高かったであろう。 4オクターブ(C-c)で演奏可能。5オクターブの楽器が当たり前となった現代においても、シンプルながら味わい深い名曲である。P.クレストン/マリンバ小協奏曲などと同様に、終始一段で記譜されている。 1948年、Studio 4 Publications より出版。 使用楽器/Korogi PF3000AF(5.7oct.) マレット/Playwood M-203(4本とも同一製品) performed by SUZUKI Takayuki