恐視

[Intro] 誰もいないはずなのに 背中だけが冷えていく 名前を呼ぶ声はない それでも誰かが見ている ⸻ [Verse 1] 窓ガラスに映る影 振り向くたび数が増える 閉じたカーテン 隙間の奥 黒い瞳が息を潜める 時計の針が止まるたび 静寂だけが近づいて 部屋の隅に置いた椅子 昨日と少し向きが違う ⸻ [Pre-Chorus] 「気のせいだ」と笑うほど 視線は深く刺さってくる 目を閉じても消えないなら もう逃げ場なんてない ⸻ [Chorus] 見ている 見ている まばたきの隙さえ逃さない 息を止めても 隠れても その瞳だけは離れない 見ている 見ている 誰もいない部屋の中で 映るはずない鏡越し もう一人の僕が笑った ⸻ [Verse 2] 携帯の黒い画面にも 知らない顔が映り込む 電気を消した一秒後 すぐ後ろで息がした 数えきれない瞳たち 壁の向こう 天井の裏 耳を塞いでも聞こえる 「まだ気づいてないの?」 ⸻ [Pre-Chorus 2] 玄関の鍵を閉めても 足音だけは近づいて カメラの赤い点滅が 僕だけを追い続ける ⸻ [Chorus 2] 見ている 見ている 眠ることさえ許さない 夢の中まで忍び込み 開いた目を待っている 見ている 見ている 街中すべての窓から 目が合うたび増えていく もう誰も信じられない ⸻ [Bridge] もし世界中の視線が 一人だけを選ぶなら どうして僕だったのか 答える声はどこにもない 逃げた先の暗い廊下 並ぶ写真の中の僕 どの顔もみんな笑わずに こちらだけを見つめていた ⸻ [Break] 息を潜める 音を殺す それでも軋む床の音 誰もいない そのはずなのに また一つ 視線が増えた ⸻ [Final Chorus] 見ている 見ている 画面の向こうからもずっと 読み終えたその瞬間も 視線だけは終わらない 見ている 見ている 逃げても夜は追いかける 最後に目が合ったなら もう二度と逸らせない ⸻ [Outro] 部屋の灯りを消す前に 一度だけ数えてみて 窓に映る影は──何人いる? そして最後の一人は… 君のすぐ後ろに立っている。