アイツへの遠雷

「好き」という言葉は、雨雲に隠したまま。 梅雨の重たい空気の中で見つめていたのは、遠ざかる君の背中と、アスファルトを叩く雨音だけでした。 遠くで鳴り響いた雷鳴は、季節が塗り替えられる合図。 濡れた記憶を乾かすように、青すぎる夏が今、僕たちの目の前で動き出します。 届きそうで届かない片思いと、海辺まで駆け抜ける止まらない鼓動。 終わらない夏への憧れを詰め込んだ、切なくも熱い青春の物語。